暖かな膨らみ

 わたしには暖かな布団が必要で、それは男ではなく布団乾燥機が与えてくれる。男の膨らみには濁った性欲が詰まっているけれど、布団乾燥機のそれはただ純粋に暖かな空気だ。こらえ切れず布団と膨らみの間に足先を突っ込み、無償の愛をつまみ食いする。そのときパチンとタイマーが弾けて、彼はしぼんだ。